民数記16、脱落するコラの子たち_「神話と占い」（その56）_

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共同体から脱落するコラの子たち
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あるとき、レビの子ケハトの孫でイッハルの子であるコラとその一族、ルベンの孫でエリアブの子であるダタンとアビラムが一緒になって、共同体の指導者たちを味方に引き入れ、モーセとその兄アロンに逆らった。

「共同体全員が聖なる者のはずなのに、あなたたちはなぜ、主の会衆の上に立とうとするのか」

モーセは答えて曰（いわ）く「レビの子たちよ、イスラエルの神はあなたたちを選ばれた者として主御自身のそばに置き、主の幕屋の前に立たせ、共同体に仕えさせている。あなたはそれを不足とするのか、祭司の職まで要求するのか」

モーセは主のご判断を仰ぐため、コラと自身の兄アロンの二人に香炉を持たせ、臨在の幕屋の前に立たせた。すると主が現われ、モーセとアロンに「この共同体から分かれて立ちなさい。わたしは直ちに彼らを滅ぼすつもりだから」と告げたので、ふたりは他の共同体の面々に、コラたちと離れるよう伝えて歩いた。

そして妻子と一緒に出て来たダタンとアビラムらを天幕の前、コラたちの横に立たせると、モーセは会衆に向かいこう宣言した。

「もしこの者たちが人の普通の死に方で死ぬるのならば、主が遣わされたのはわたしではない。だが主がもし、かつてない新しい出来事を創り出すなら、たとえば大地が口を開いて彼らと彼らに属するすべてのものを呑み込み、彼らが生きたまた冥府に堕ちるようなことになるのであれば、わたしは主に遣わされたということになるし、彼らは主をないがしろにしたことになる」

モーセがこう語り終わるやいなや、コレやダタンやアビラムたちが立っていた、足元の大地がまっぷたつに切り裂けた。土がぱっくり口を開き、彼らと彼らに属するものすべて、荷物や家財道具や家もろともに、大地の奥底へ呑み込んだのだ。彼らが生きたまま冥府の底へ堕ちていったあと、大地はしずかに裂け目を覆った。こうして、彼らは会衆の前で滅び去った。

【ユダヤ教】脱落し地の底へ堕ちるコラの子たち
『旧約聖書』民数記十六「コラ、ダタン、アビラムの反逆」

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